この曲 街角の風の中は、87年、12INCH SINGLE「核(CORE)」の
カップリング曲として歌われた曲でした。

10代に3枚のアルバムをリリース。
1986.1.1 福岡国際センターのコンサートを最後に
その絶頂期に突然の無期限の活動停止を宣言し渡米。
1987年、帰国後、レコード会社を移籍・4枚目のアルバム街路樹の制作をスタート。
1987.9.24 豊橋勤労会館
、この日を最後に本人急病のためツアー中断。 


身も心も壊れ始めた尾崎豊は、この時期にレコーディングされた12INCH SINGLE「核(CORE)」の中で

何かが俺と社会を不調和にしていく
前から少しずつ感じていた事なんだ
いつからかそれをさえぎる顔を持たない街の微笑み 
少し疲れただけよ って 君は身体すりよせる

何から身を守ろうというの
何が少しおかしいような街で
ネオンライト クラクション 地下鉄の風
何もかも 元のままに見えるけれど
見えないかい 聞こえないかい 愛なんて口にできない


こんなふうに 「街」というものを孤独に向かわせる存在だと歌っていました。


でも、きっと同じ心の迷いを抱えながらも
この「街角の風の中」では.... 優しく包みこむような歌にして聞かせてくれました。

それは、彼の 負けないで生きたい という願い
それは私たちへ向けてのせいいっぱいの愛でもあったはずなのでしょう。

このあと、自分自身を受け止めきれず
過ちを犯してしまった尾崎だったけれど

その想いを この歌声から20年という年月を経た今...
この2曲のコントラストとともに
優しい歌声の中にもこのときの彼の彷徨える心の風と
私たちへの愛を感じてあげたいと思いながら
今...こうして耳を傾けています。






街角の風の中



街角には 人影もなく失くした勇気捜して

優しさ失くす僕には ポケットの中温もりもない

使い古された言葉でも ちょっと気を利かせてみると

口ごもるよりはましな 歌も探し出せるさ


風に吹かれているよ 他には何もなくて

君が心閉ざした 街並みに包まれたまま


ねぇ 今日の僕は運がいい それぞれにあるわけの中

たった一言でも君に 傷つかずにいるなんて


どこかに向け 枯れそうな夢 「僕はここだよ」と叫ぶ

だけど見えない涙は こぼれる場所を捜し出せない

よりそい歩く恋人たち 人混みや影にのまれて

二人道の終りが 僕には見えぬふりしよう


風が色を付けてく 恋を言葉に変えて

愛を守るというの 約束を自由に抱いて


ねぇ あれからどうしているの きっと君は生活に

奪われていく愛より 幸せになっただろう